歴史

近代中国における内地雑居のはなし

はじめに アヘン戦争(1840-1842)以降、中国は条約を各国と結び、西洋式の国際秩序へと参加していきました。当初、外国人は基本的に「通商口岸」という条約で決められた開港地でのみ居住や生活が許されていましたが、実際には、宣教師などの外国人が内地に…

中国に駐兵していた日本軍のはなし

はじめに 日本はかつて中国に日本軍を駐兵させていました。主な目的は、居留民や鉄道の保護でした。ここでは、簡単ではありますが、歴史を振り返りたいと思います。 東北地方 イギリスやフランス、ロシア、ドイツなどの国は租借地(中国から借りた土地)を得…

租界と租借地はどう違うのか

租界と租借地はどちらも外国が行政権を持っている点で共通していますが、いくつか違う点があります。租界の行政は(総)領事や「工部局」と呼ばれる行政機関が担っていましたが、租借地は租借国、つまりは土地を借りている国が任命した総督などが行政のトッ…

北京公使館区域のはなし

はじめに 中国・北京にはかつて「北京公使館区域」(中国語:北京使館区;英語:Peking Legation Quarter)という特殊な地域が存在していました。「東交民巷」(とうこうみんこう)と呼ばれる場所に位置し、大きさは東西約1200メートル、南北約650メートルで…

租借地のはなし

はじめに 租借地とは、外国が中国から借りた地域のことを指します。中国が自ら望んで貸したというよりかは、外国が軍隊などを用いて脅して借りた形です。租借地は中国国内にありながら、外国が行政権を持っていました。 各地の租借地 膠州湾租借地 1897年11…

租界のはなし

はじめに 「租界」とは外国人が中国で居住、生活するために設置された区域のことです。現在は存在していません。アヘン戦争(1840-1842)以降、中国が港を開放して以降、租界が開設されました。租界は中国国内にあるにもかかわらず外国が行政権を持っており…